特集記事

第13回 2006年1月


「ゴルフと私」

ゴルフ部3年 宮下 英子

ゴルフと私
私の祖父は72でラウンドした。晩年ゴルフ。エイジショトはあたりまえ、グランドシニアチャンピオン、そんなゴルフ大好きなおじちゃんだった。父は毎週ゴルフに行く。レッスンにまで通うほどだ。たまにする電話もゴルフのことばかり。そんなゴルフ大好き一家だ。
私の大学の合格が決まったとき、授業でゴルフがあると知って、祖父と両親は私にクラブを揃えてくれた。父と母はドライバー、パターを、祖父はアイアンを。いつか一緒にゴルフをしよう。そう言いながら。

部活動紹介でなんとなくゴルフ部に名前を書いたのがきっかけで、入部していた。練習場に通ううちに、どんどんゴルフにはまっていく私がいた。初ラウンドはひどいものだった。
バックティー事件もそのときのことだ。迷惑をかけてばかりだったが、先輩達は優しく私のバックをも担ぎながらラウンドをしてくれた。(ゴルフは紳士のスポーツだ)という言葉がそのとき私の頭に浮かんだ。合宿の1ランハーフ担ぎは、本当に辛いものだったが、今となってはいい思い出だ。

 毎年、マスターズ・全米・全英・ソニーオープンを楽しみにし、土日は家でゴルフツアーをみる。愛読書は『アルバ』に『ゴルフダイジェスト』。祖父と父がしていたように。気がつけば、私もすっかりゴルフにはまっていた。

病気になったから祖父は私をゴルフ友達と呼んでいた。休みで実家に帰ったときは必ず祖父とゴルフをみた。ゴルフの時間だけは、呼吸器を取り、お茶を飲み、話をした。そんな時間を祖父と過ごしてきた。ゴルフは祖父との共通の趣味になっていた。
しかし、ただひとつ心残りがある。一緒にゴルフが出来なかったことだ。祖父は今年の夏に他界した。病気になったから、私にこう言った。「私が元気なら、いろんなゴルフ場に連れて行ってあげたのに。ごめんな。」「一緒にゴルフがしたかった」と。今でもこの言葉を思い出すと、胸が熱くなる。

ゴルフは年齢層問わず楽しめるスポーツだと思う。大切な人との時間をゴルフを通して過ごす。とても素敵なことではないだろうか。そんな時間をみんなにも過ごして欲しいと思う。
私は父とゴルフをするのが大好きだ。会話を楽しみながら、冗談を言いながらゴルフをする。たまにゴルフ論で喧嘩をするけれど、それもまた楽しい。そんな楽しさを教えてくれたのは祖父だ。ゴルフは祖父が私に与えてくれた、プレゼントなのではないだろうか。


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